JEROBOAM JAPAN GRAVEL CHALLENGE 2021 ジェロボーム ジャパン グラベルチャレンジ2021

JEROBOAM JAPAN GRAVEL CHALLENGE 2021 ジェロボーム ジャパン グラベルチャレンジ2021

海外はもとより、日本国内でもイベントが増えつつあるグラベルシーン。2016年よりエアログラベルロードを展開するイタリアンブランドの3Tでは、4年ほど前から300kmのグラベルチャレンジを開催している。昨年は残念ながら中止となった日本開催のJEROBOAM JAPANは今年、世界中で行われるJEROBOAM グラベルチャレンジの一環として、5月の終わりに宮城県で開催される。

画像:ワインボトルが並ぶ

JEROBOAM(ジェロボーム)。ワインの3リットルボトルの名前だ。距離毎にワインボトルの名称になぞらえ300kmのコースはJEROBOAM、150km、75km、37.5kmのコースも同様にマグナム、スタンダード、デミの名称でコース設定がされる。このうち、JEROBOAM JAPANでは300km、150km、75kmの3つの距離にチャレンジが可能だ。

画像:ダートを自転車で走行する集団

JEROBOAM JAPANの舞台は東北有数の林道エリアである宮城県北部。イタリアではワイナリーとブドウ畑を駆け抜けながら、標高2000mほどの高山も巡るルートをとるJEROBOAM、日本に置き換えると酒蔵と水田を駆け抜けるという事で宮城というフィールドが選ばれた。
300kmのグラベルチャレンジ。と聞くと「300kmもグラベルがあるのか」と思われる方が多いが、「グラベルチャレンジ」は全線が砂利道ではなく、砂利道と舗装路を組み合わせたルートをとる。急激な登りやガレ場が多い林道オンリーでルートを設定するとサスペンションを持ち軽いギヤ比で構成されるマウンテンバイクの方が圧倒的に走りやすい。グラベルチャレンジは舗装部分とグラベルの組み合わせでグラベルバイクの性能が発揮される事になる。10時間~20時間を要する走行時間はフラットバーよりも様々なポジションをとる事ができるドロップバーを使うのがよりラクに走る事ができるだろう。

ルートはイベント受付直前に参加者にアナウンスされる。冬の間や雪解け時に道路が崩れたりする事も考慮しており大まかな距離と獲得標高のみ参考値として現在は知る事ができる。 また、マグナム150km、スタンダード75kmは24日土曜朝スタートしその日のうちにゴールを迎えるがジェロボーム300kmについては土曜朝スタートの後、150km~180kmの初日ステージを終了。睡眠をとったうえで翌日日曜の朝に再度スタートし2日目のステージである150km~120kmを予定している。熊の生息域である事も配慮し、夜間の林道走行はしない日程をJEROBOAM JAPANでは予定している。
獲得標高はそれぞれジェロボーム300が6520m、マグナム150が3,260m、スタンダード75は1,620mで予定。 ルート中50%程度がグラベル区間で構成されており、ジェロボーム300とマグナム150には16%程度のグラベル登りも存在するタフなルートだ。

画像:ダート路の傍らに止められた3TEXPLORO LTD

バイク&装備の参考に、ルートを検討するにあたって使用したバイクを紹介しよう。

  • フレーム:3T EXPLORO LTD
  • ホイール:3T DISCUS C35 TEAM
  • タイヤ:KENDA FLINTRIDGE 700x40c
  • コンポーネント:SIMANO ULTEGRA、ULTEGRA RX
  • チェーンホイール:46/34T
  • スプロケット:11/34T

グラベルチャレンジに参加する際に気になる2つのポイントとしてタイヤ&ホイールサイズとギアのセッティングが挙げられる。ホイールサイズは走破性や舗装路での巡行性に優位な700cホイールをチョイス。タイヤサイズは雪解け直後という事でガレた箇所も出てくる事を考慮し、40cをセットしている。コンディションが良いと分かった状態で林道に入るならば35c程度で舗装路での軽快感を出した方がトータルでラクに走る事ができるが、コンディションを把握していなければ安心感のあるタイヤを選んでおくのがベストだ。パンクに備えてスペアチューブを2本は持っておこう。
ギヤのセッティングは脚質にもよるが最低でも1:1のギヤ比は欲しく、舗装路での走行が長い事も考慮するとフロントはダブルギヤが使いやすいだろう。また、急激な登り坂では割り切って歩くというのもグラベルチャレンジならではの光景だ。エネルギー消費量も多い激坂の登りはエネルギーを温存するためにも歩いてしまうのも一つの選択肢。このため、あまり軽すぎないギヤで構成してしまうというのも良いと言える。16%という勾配の坂も存在するが、長い距離の中でそこだけに特化して対策をとる事も無い。

画像:グラベル走行時の装備イメージカット

装備品については道路を走行するため、ライトやベルといった保安器具の取付は必須となる。ジェロボーム300、マグナム150では2か所、スタンダード75では1か所のエイドステーションが設けられ水分補給が可能だが、それ以外はコンビニエンスストアや自動販売機の数も限られるため、ウォーターボトルを2本もしくはハイドレーションバッグの携行がおすすめ。補給食を携行するための各種バッグも必須となる。

画像:グラベル走行時の装備イメージカット2
画像:グラベル走行時の装備イメージカット3

ヘルメットはもちろんの事、雨や気温が下がる事も考慮するとキャップも被っておきたい。バイクにレインウェアを括り付けておくのも良いだろう。7度~20度前後と、雲や晴れ間の度合いによっても激しく変化する気温に対応するため、速乾性の高いバイクウェアにウィンドブレーカーやジレといったものを着ておきたい。

画像:林道走行イメージ

イタリアのJEROBOAM同様に、ルート上に道案内は一切設置されておらず、参加者は全てGPXでのルートを参考にして走る事になる。このため、ルートが表示できるサイクルコンピューターとスマートフォンの携行が必須だ。

画像:山と平原俯瞰

スタート&フィニッシュエリアとなる加美町薬莱地区には地元食材を使用した美味しいフードが食べられるフードブースの他、お子様をはじめご家族で自転車に乗って遊べる試乗車ブースも準備される。周辺には加美富士と呼ばれる美しい景色が広がり、サイクリングやグルメを楽しんだ後は温泉に入って過ごす事ができる。地ビールや地酒も充実しており、グラベルチャレンジだけで帰るのはもったいない環境。家族で訪れても2日間存分に楽しむことができる。

画像:JEROBOAM JAPAN瓶の日本酒イメージ

参加賞には、大崎市の酒蔵「一ノ蔵酒造」によるJEROBOAM JAPAN瓶の日本酒が配布される。
(※20歳以上の参加者のみ)
イタリアはワイン、日本は酒。米処&酒処の宮城を舞台に行われるグラベルチャレンジ。昨今の事情も考慮し、定員が50名と非常に小規模での開催を予定している。

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